まことくん、退塾したい2
やらせていることにやる気は出ない。
じゃあ、どうするか?
やらされていると思わせなければ良い。
(文章にするとブラック企業みたい・・・。)
やらされていることを始めたときはどうだったのか?
少しは希望があったでしょう。それを思い出させる。
そんなことをまことくんママに理解してほしかっただけなんですが・・・。
かずし塾の授業の前に少し時間をください。ご挨拶はしたい。
とのことだったので、OKして面談しました。
「突然でビックリしましたよ。何があったんですか?」
「家族で話し合ったのですが、まことが難しい勉強は嫌だと言いまして。今まで私のやらせたいことを黙ってやらせていただけなので、可哀そうかなと。パパも勉強はやらなくていいと言ってまして。」
「そうですか。確かにあまりにも勉強が苦痛になってしまっても本末転倒です。別に中学受験が全てではないですし。このあたりの子供はほとんど学区の公立中学に行きますし、問題ないと思いますよ。」
「いや、中学受験はしたいと言っているんです。」
「え?まぁ、確かに名前を書けば入れるっていう学校があるとは聞いていますしね。」
「いや、御三家か公立中高一貫校は目指したいって言っているんです。」
「え?じゃあ、地元塾に戻って頑張るんですね?」
「いや、それは嫌だそうです。」
「え?何故ですか?」
「簡単すぎるからだそうです。」
「え?でも、他の中学受験塾だとしても難しさは変わらないんですが・・・。あ!私の授業が嫌ということですかね?」
「というよりかは、さくらちゃんに負けるのが嫌みたいです。」
なんというか、開いた口が塞がらない。
続きます。